筆者は20代を外資系コンサルで過ごしました。
上司に教えを請い、同僚と切磋琢磨し、30歳で現在の会社に転職しましたが、
現在もかつての同期や先輩・同僚と仲良く交流しています。
当時のことを思い出しながら、また今も一線で働くかつての仲間に思いを馳せながら、
書きつくってみたいと思います!
本文に入る前にこれだけは言いたいのだが、
社会人1社目をコンサルにするのは、まじで正解です。
「英語ができない」とか、「プログラミングができない」とか、
不安は色々あると思いますが、
20代では若さそのものが一番の武器です!迷ってるなら応募してみ!
私は英語もプログラミングも無しで入社しましたよ!
その分入社してから大変でしたけどね。(笑)
ITコンサルと言う名のSIerだった新人時代 -仕事できなさ過ぎて最低評価ー
2か月の新人研修を経て配属された現場は
某大企業向け会計システム導入(S●P)でした。
一応システム開発のロールプレイみたいなものを新人研修でやるので
コーディングや業務要件のヒアリングの方法論は頭に入ってはいるのですが、
そこはやはり新人です。
お客さんと話したり、コード書いたりとか、それっぽい仕事はまるでできませんので
ひたすらチームの進捗管理や、ファイル管理をしていました。
まあ、いわゆる雑務ですね。
ただ、ものすごい量の雑務が降ってくるので
Office系のアプリは一通り使えるようになりました。
Excel/Access覚えて大量のデータ処理しないと、土日がつぶれたり終電に乗れない上に
上司から激詰めされるので、もう、ほんと、必死でした。
いや、なんて低レベルなこと言ってるんだって思うかもしれませんが、
外資コンサルとか言っても新卒ほやほやなんてそんなもんすよ。
周りを見てもみんなこんなもんでした。
ロジカルシンキング?何それおいしいの?状態。
で、当時は社会人3年目くらいまでの皆さんと比較の上、評価をつけられます。
進捗票の管理ばかりであくせくしていた私の貢献度など
当然社会人3年目としてバリバリチームに貢献する先輩方と比べると
まさにゴミくず中のゴミくず。
評価はほぼ最低のものがつけられましたが、
ぐうの音も出ないくらい納得してしまいました。
東南アジアの某国に駐在してシステム導入サポートしていた2年目 -仕事できなさ過ぎて途中で強制帰国も成長できた日々ー
次の仕事は、某大企業の工場@東南アジアの某国にて、生産管理システムの導入サポートです。
私は物流・倉庫を管理する部署のサポートに抜擢されました。
抜擢されたというか、前任の人がお客さんと相性が良くなく、
私に押し付け逃げたんですよ。うええ。
仕事内容は、「物流現場のお客さんの話(英語)を日本語訳し、システム担当に落とすだけ。
つまり通訳だよ!」
と聞いており、相変わらず学生程度の知識くらいしかない極小脳みその私は
これをこの言葉のまま受け取っておりました。
もちろん、本当の期待値はそんな甘いものではなく、
- 物流現場のお客さんの話を整理して、業務フローやその他資料に落とす
- お客さんの業務の中で導入するシステムに関連しそうなことがあったら(新規要件が発生しそうなら)
つっこんでヒアリングして、システム担当に都度連絡 - TODO管理はこちらでして進捗が悪そうな案件はコンサルチーム内で共有
書き出したらキリがないのですが、要はお客さんが認識していないような課題を把握・資料化してあげて
それを白日のもとに晒しつつ、一緒に解決してあげることが要求されていたのです。
もっと言うと、本当は目の前のお客さんではなく、
この案件にお金を出している人(多くは経営層や部長レベルのマネジメント)に
コミットしていかなきゃいけないんですよね。
現場のお客さんだけでなく、様々な部署のキーマンと仲良くなることが必要になります。
私のケースだと、物流現場の課長さんだけでなく、生産管理のお姉さん、倉庫のドン、もちろん他の課の課長さんたち・・・
様々な視点から課題を解決する方法を探っていきます。
大学卒業したてのクソガキには結構しんどいハードルでした。。
そもそもこんな難しいこと言う前にさ、私英語喋れないのよ。
更に、工場内の業務も当時は全く知らなかったし。
ここに関しては、お客さんにひたすらヒアリング、英語は毎日オンライン英会話を利用していました。
稼働時間は8:30~18:00くらいまでで激務でもありませんでしたが、
やらなければいけないことが山ほどありましたので
帰宅し、その日に聞いたお客さんの話を思い出しながら業務フローを起こし、
疑問点をまとめ、お客さんに直接聞く前にネットに答えが無いか確認し、オンライン英会話に参加し・・・・
平日は最低でも4.5時間は寝る、という自分ルールを作っていましたが、
ルールを守れない時も多々ありました。土日以外でリラックスできた記憶はほぼありません。
いやあ、つらかった。
駐在中何度か日本に帰国したのですが、帰国するフライトで、機体が揺れるたび
このまま飛行機が墜落しないかな。そうしたら明日仕事しなくていいのに。。。
と夢想しておりました。。。
そんなこんなで、頑張りましたが・・・本当に頼りないコンサルだったと思います。
今でも当時のことを思い出すと、無力感とそれからくる恥ずかしさ、悔しさがフラッシュバックされ、
心がひりひり痛いです。
プロジェクトに入って半年もするとようやく慣れてきていました。
お客さんの課長さんにもすっかり信頼されていて、
どこに行くにも秘書のようにぴったりついていくように
なっていました。(もはやプライベートのスケジュール管理までしていた。謎。)
ですが、プロジェクトの規模縮小が決定され、チームの中で一番離脱しても支障が無さそうな私に
帰国の白羽の矢が・・・・
そのため断腸の思い・・・
ではなく、満面の笑みで帰国しました。
正直辛すぎて早く離脱したかった。。。。
まとめー新人コンサルのアウトプット頻度ベスト
業務系コンサルを想定してます!
- 議事録 (Outlook, Word)
- 業務進捗管理表(Excel)
- 業務フロー(Powerpoint)
- 各種説明資料(Powerpoint)
テクニック的な意味合いでは、Office使えればほぼOKということですね。
(もちろん中身のクオリティの方が大事ですが。)
上に挙げた4つとも奥が深く、この些細な成果物を入念にレビューしてもらい修正するという作業を
どれほど反復して行うかで、後々の仕事のクオリティが変わるかと思います。
特に議事録とパワポ系の成果物です。
議事録は、
「何を決定する会議なのか」
「なぜこの参加者がアサインされているのか」
「白にも黒にもとれるA部長のこの発言は、XX(お金を出してる経営者)さんはどう解釈してほしいだろうか。」
といった具合に、会議の背景・意味合い、参加者の人間関係、自社の立ち位置を考慮しながら書きます。
優れた議事録は、プロジェクトの推進力になりえます。
本当に些細な成果物ですが、クオリティによってプロジェクトの進行が変わることを知り
新人時代にしっかり書けるようになっておきましょう。
(社歴が上がるとロークオリティな内容でも誰も指摘してくれなくなります!)
パワポ系は単純にお客さん側の偉い人が一番目にする成果物です。
コンサルが作成したパワポ資料をそのままお客さんが内部展開することもあります。
(筆者が事業会社に移ってから知ったのですが、なんならコンサルが作成した資料を
「私が作りました」と偽ってる人めちゃ多いです。)
言うまでもなく、完成度の良いパワポ資料は議論の進行や結論に影響を与えます。
ですので、良いパワポを作れる人は重宝されるのですが、
パワポというのはコツがありますので、慣れれば誰でも良い成果物を作成できるようになります。
これも議事録と同様、若手の時に叩き込んでおかないと、
コツを教えてくれる人はいなくなります。
(番外編)入社2年以内でやめちゃった人達とその後
ケース1:ブラインドタッチができない
まじでいたんすよ。同期で2人、後輩で1人いた。
この3人、全員帰国子女でした。たぶん、日本語不慣れだったんだろうね。。
ケース2:結婚・妊娠・出産
もう今はめずらしいのかもしれませんが、数人いました。
業務との両立が難しいと判断したんでしょうね・・・。
皆さん普通に他社で今でも働いてます。
ケース3:海外留学
さすがに初年度はいませんでしたが、2年目に数人いました。
この子たちのその後は追えてません。
帰国してる噂も聞かないから、そのまま海外いるのかも。
意外に「激務すぎて嫌になって辞める」人はおらず。
(メンタルバランスが崩れて休職する子はいました。)
次回は20代後半編を上げます!
後半は前半よりもうちょっとマシです。