治療を続けているうちに、どんどん薬が増えていませんか?
ネットで「ベンゾ」「離脱症状」で検索し、絶望した結果、ノープラン減薬をしていませんか?
こちらでは最大4種類の睡眠薬を服用をしていた筆者が3年かけて健康を取り戻し、減薬していった過程をご紹介いたします。
今は仕事もプライベートも幸せ100%で暮らしています!
今までのお薬遍歴
突然不眠症になってしまった私のお薬遍歴をご紹介します。
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不眠になった経緯はこちら私が不眠症になった理由ー眠れないあなたが不眠症にならないためにー
突然不眠症になりベンゾ服薬・適応障害発症・休職を経験。 その後減薬・回復を経て職場復帰。 更に20年には妊娠・出産。ただしまだ完治には至っていません 。 ↓睡眠薬の減薬方法はこちらでまとめています↓ ...
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ピーク期は睡眠薬 非ベンゾ系+抗不安薬
最初の不眠悪化期(1~2か月は)マイスリー・ルネスタの非ベンゾ系でマイルドに入るも効かず。
不安神経症が暴走し、リボトリール・レキソタンに頼るはめに。
この時期は、「適応障害」と診断が出ていました。最終的にこれらの抗不安薬は6か月間飲み続けました。
ピークまで4か月、卒業まで2年余り
4か月目に服用量のピークを迎えているベンゾジアゼピン系処方薬(非ベンゾ睡眠薬も含む)は、少しずつの減薬を重ねながら30か月目に卒業しています。つまり卒業するまで2年余り!行きはよいよい帰りは怖いとはこのことですね。
管理人が試した減薬対策とその効果
これは薬の服用状況とライフイベント・また試したもののマッピングです。これを見て分析していきます。
減薬中の生活
休職するまでは増薬の一途だったのですが、休職してからは眠れない恐怖に向き合いつつお薬を減らしていきました。
休職中
レキソタン・リボトリール減薬
休職したとたん、主治医からは、
「休職して実家でお世話になれるのなら、薬は減らしていこう。
眠れなくて気になるようなら診察して。」と言われました。
実際、休職してからはなんとなく薬が効きすぎているような感覚もあり、
担当医の提案通り、
レキソタンの服用は原則控え、リボトリールも0.5mgを1錠から1/2錠に減らしました。
特に困ったことは起きませんでした。
ただ、このリボトリール1/2からが結構辛かったです。
少しずつ少しずつ錠剤をハサミで切って減らしていったのですが、
不安神経症が再燃・不眠も復活し、ものの見事に減薬がストップしました。
※減薬工程は個人差が多いため、私の症状がすべての人に当てはまるわけではありません。
そこまでが順調だっただけに、この時は泣きました。
減薬ってずっと順調なことってありえないんですよね。必ずどこかで後戻りします。
この時もいったん1/3程度に戻し、また少しずつ少しずつ減らしていきました。
リボトリール0.5mgを1/2にするのはエイヤっとできましたが、
そこから0にするまでは3か月程度かかりました。
ルネスタ減薬
それからは、最大容量服用していたルネスタの減薬が主でした。
1mg*3錠で、3mgなのですが、この3つ薬を飲むってのが本当に嫌でした。
だから早く減薬したかったです。
主治医からは「
まずは2錠飲んで、眠ってみる。30分眠れなければ1錠投入して。
それが1週間続くようなら、寝つきを優先して最初から3錠服薬しよう。」
と言われていました。言われるがまま実行していたのですが、
3錠から2錠にするまでは4か月かかりました。2錠になった時の解放感たるや!
久しぶりに友達と会ってディズニーに行ったのをよく覚えています。
(逆に言うと、外出して友達とディズニーに行けるくらいまで回復しないと減薬できなかった)
復職後
ルネスタがメインです。
2錠から少しずつ少しずつけずって、
時々後戻りしながら1年数か月ほどかけて最後に1/4だけ残りました。
これがなかなかやめられなくてですね、、。半年くらい1/4で飲み続けました。
ルネスタを完全に断薬したきっかけは、出産です。
授乳もしなければいけませんし、息子のしゅうちゃんに泣いて起こされるので寝てる暇もないしで、気が付いたらルネスタ無しで眠っていました。おそらく、すでに薬なしで眠れるからだにはなっていたんでしょうね。でも、だらだら飲み続けてしまった。
(ルネスタ無しで眠れるようになった経緯はこちら)
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参考適応障害経験者・現不眠症の私が産後に不眠悪化・産後うつになりかけて治った話
※私が過去に適応障害になった時の話はこちら↓ 産院での入院期間 夜は子供を病院に預け、とにかく、寝る!寝る!寝る! 母子同室を推奨する病院は数多くありますが、筆者がお世話になった病院はそうではなく、 ...
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ちなみに、主治医からは
「ルネスタ1mg 1/4に催眠効果は無し。飲んでも飲まなくてもどっちでもいいよ。」
と言われていました。
役に立ったもの
休職(休息) ★★★★★
これに尽きますね。やはり、環境を変える、静養に集中する、それが一番です。
私は特に職場にストレスを抱えているわけではなく、むしろ自分では働くことで気分転換になっていて、プラスに働いているはずだ、くらいに思っていたのですが、
これが全然違いました。
休職したての時期は、まあ~ひまでした。ほぼ1日中働いていた人間が、突然休職するのですから、当然です。
父親に連れられて、通っていた中学校や高校に行ってみたり、海を見てぼーっとしたりしました。そして今日何があったかを両親や時々夫に話す。
この何でもないことが病気をよくしていったのだと思います。
減薬に効いたというよりは、適応障害を起こしたメンタルを根底から癒していった感じです。
漢方 ★★★
上のグラフを見てもらったらわかる通り、私の場合、急性期の変化には全く漢方薬では歯が立ちませんでした。
ただ、切らすとなんとなく調子が悪くなります。
「ん?なんとなく調子悪いぞ。」と思った時は、大抵漢方を1週間とか飲み忘れています。ので、卒業しきれてない。。
急性期にはちょっと役不足感はありましたが、2年余り続いたルネスタを徐々に減薬していくターンにおいてはかなり力になってくれたと思います。
漢方は、その人ごとの「証」に基づいて漢方医が処方するものです。中医学の往診って結構独特で舌見たり、脈見たりすることで「証」を判断し、処方を決めます。これに特化しているのが漢方医の皆さんです。服薬を検討される際は、ぜひ専門の漢方医に相談されることをお勧めします。
編み物 ★★★
単調作業が、自律神経に良いということを何かで読んだ母に薦められ、はじめました。
リボトリールが休職開始で一気に半分になって、そこからの更なる減薬となった時に、たまーに眠れない日がありました。
この時私は、眠れなかった日の翌日は「今日も眠れなかったらどうしよう」と不安になる負の連鎖に入っていたのですが、編み物で余計な考えを捨て去ることに成功しました。
それだけでも日中に受けるストレス値は違うのですよね。
また作品が完成した時の達成感も自己肯定感につながり良かったです。「単調作業で鬱逃げ」ですね!編み物は安く始められるのでぜひおすすめしたいです。
ヨガ ★★
正直減薬に直接効いたかと言えばそうでもないと思います。
そもそも適応障害発症につながるような急性期にはヨガなんてできないし。
ですが、ヨガの自律神経を整える力はやはりすばらしく、休職中にある程度メンタルが回復してからは、毎日ヨガをして体の状態を整えていました。
おそらくですが、この定期的に体を整えるという活動の繰り返しで、「とりあえずメンタル暗黒期を脱しました」状態から日常生活に戻れたのだと思っています。
(番外編)カウンセリング ★★★
ちょっとグラフには表せてないのですが・・・
2時間だけですが、心理カウンセリングを受けました。自分の頭の中を客観的に整理してもらえるのはとても良かったですし、心が晴れやかになりました。
ただ、減薬という意味で言うと、効果は不明なので「番外編」とさせてもらいます。
役に立たなかったもの
あくまで私の場合は!ですよ!救われる方もいらっしゃると思いますが、「試してるけど効果でないな~」と悩んでいる方いたらぜひご参考ください!
鍼
一瞬肩こりとか治って良い気がするのですが、一瞬なんですよね。。
しかも鍼って絶対寝転がってなきゃいけないので、適応障害発症していた私にとっては結構きつかったです。(なんか逃げられない感がパニックを誘発するのよね。。)
その上高い。
特にメンタル系の病気を治す時は、お金の使い方注意したほうが良いです。
たぶん普段より稼げてないのに普段より出費してるって人、たくさんいるんじゃないでしょうか?
お金なくなると不安とか鬱は加速するよ!
趣味(歌・バイオリン)
私は歌もバイオリンも、大大大好きですよ!?その前提にて・・・
まず、趣味を始める気になるまではやるべきではないです。
マイペースで進められるもの(それこそ編み物とか)は良いですが、多少でも世間に歩みを合わせなければいけないお稽古事系は、ある程度元気が出てきてからのが良いと思います。楽しめない自分に気が付いたときに、落ち込みます。。
旅行
元気な時は、旅行=癒し・リフレッシュなのですが、心を病んだ時には、少しの環境の変化がストレスになります。
その上お金使うし、あんまりすすめません。家でぼーっとするのが一番すよ!
まとめ
特に初期においては適応障害症状との闘いだったこともあり、長い減薬生活でしたが、大幅の離脱症状や揺り戻しもなくここまで来ています。
ちょっとずつの減薬を心掛けていたこともありますが、ベースとなる自分のメンタルバランスの調整に気を払っていたことが原疾患の軽減にもつながり、結果として必要な薬の量が減っていった、というのが私の減薬生活でした。
不眠・適応障害を癒すポイント
- 休息に勝る薬は無し!時には仕事・キャリアを休む勇気を。
- 鬱々しい気分をそらす工夫が必要。単調作業と達成感で鬱逃げ。
- 減薬は一朝一夕にあらず、時には勇気の増薬を。
振り返るだけでもつらかった減薬ですが、誰かの参考になることを祈っています!
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